2015年12月7日

クレア5.3Xで長距離を運転してみた。

 知り合いのフリーライターが、日本全国道の駅を制覇するため走り回っている。そこに使われている今日現在の使用モデルがコレ。2.0リットルガソリンエンジン、正確ではないが、6〜7km/Lくらいだろうか。もちろん人によって相当変わるし、キャンプ道具満載だともっと変化するだろう。

●東京から走って伊勢志摩道に入って刈谷サービスエリアで補給、がだいたいいつものパターン。車両は5.3という大きさで、カムロードシャシーでは最大級のボディサイズになる。Xタイプは、リヤに常設ダブルベッドを持つ就寝スペースが充実しているモデル。

 実は仕事の都合で急ぎ移動しなければならず、深夜移動に交代で運転しようということになったのだ。出かける数日前に、冬の走行に備えタイヤをスタッドレスタイプに変更してあった。自宅そばで拾ってもらうと、相方が連日のお疲れなのかへばり気味…。その状態で深夜長距離を走るのは危険を伴うので、端から自分で運転することを進言し運転席に潜り込んだ。
 走りだした途端「最近のスタッドレスタイヤって良くなっぁったんだなぁ」を感じる。腰砕け感というか、グリップの仕方というか、結構な重量の車体を支えているのに破綻しているカンジがしないのだ。そこから高速の入路に辿り着くまでもう1つ感じたことがあったのだが、それはまだ確信に至らなかった。
 首都高速のタイトなコーナー群を多少早めのスピードで抜け、そのまま東名高速道路へ。やはり第一印象は間違いないようでそれは確信に。それは、コーチビルドの部分がだいぶ軽くなっているということである。実は同型車両を何年も前に試乗したことがある。それは月間オートキャンパー誌が長期試乗車として使用していたもので、5.3サイズとしては初期のモデルである。見た目の変化は少ないものの、家具やボディの作り方などはかなり変化、進化を遂げているよう。

 車体が軽くなることは何にも増して効果が出るもので、車体の挙動、ピッチングやロールといったものが極端に少なくなった印象。ブレーキの効きもだいぶ安心できるレベルに思われる。カムロードベースのキャブコンの場合車両全体重量が当然増え重心も高くなるので、乗用車とはまったく違う運転感覚が必要になる。ただそれは慣れればすむことなのだが、あまりに挙動が大げさだと怖さにつながることも多く、キャブコンの印象を悪くしている可能性はいなめない。
 それにしても、新東名や新名神は高いところを走らされるが、当日は路肩の吹き流しが真横を向くような突風が吹き荒れる中さすがに車体はかなり持って行かれ、当て舵修正が頻繁。この横っ飛びのような現象も、軽くなって挙動がおとなしくなった分少なくなっているように思う。

 ガソリンエンジンはたしかに非力だ。しかし、軽くなったせいか普通に流せたのは嬉しい。もちろん走行速度が時速80〜100kmで流して。走行距離が5万kmを超えたモデルだったせいもあるのか、走行時のエンジンの唸りはなくうるさくは感じなかった。どちらかといえば、スタッドレスタイヤによるロードノイズが気になる程度。エントランスドアやフロアの製作工程などの変化も、静粛性に関して影響が出ているかもしれない。
 600kmほど走って思うことは、自分の趣味的にはカムロードをベースにした場合、ここまでのボディサイズはいらないかなぁ? リヤオーバーハングが少ないほうが、もっとクルマっぽく走れそうだということ。もちろん家族構成とか使用方法でそんな選択肢を持てない人は多いとは思うけど。あとは運転席周りを、もっと長距離で疲労が少なくなるように変更したい。シート変更か背もたれの形状を変化させるカバーとか…、よる歳並みの腰痛対策でしょうか。