2016年2月25日

Electrolux RM42XX 3Way Fridges repair, Part2

外すだけで萎えちゃう人が多いかも


 ヨーロッパタイプの3ウェイ冷蔵庫は、新品で購入すると分かるのだが、取り付け用ビスが4本同包されていてそれが固定用だったりする。正直、それだけで本体重量や内容物を含めたものが、結構激しい環境にさらされて耐えられるような気がしない。実際ウイネベーゴ車などに装着される場合は、「それもどうなのよ…」と思う強烈至極なメンテナンス性が極めて悪くなってしまっている巨大鉄製ブラケットが装着されているし。
 そんな思いで自車を観察してみると、とりあえず基本のビス以外で外側からも取り付け締め込んでいる模様。それがどういう意味なのかは確認取れていないが、多分そういうことなのでしょう。

●庫内壁面にビス隠しがあって、それをスポッと取り外すと取り付けビスが隠れている。通常2番のプラスドライバーで十分緩められるはずだ。回らないとかだと、無理せず原因究明したほうがいい。

 取り付けられていたのはElectroluxの冷蔵庫だったが、この外箱は極めて単純なものでクーラーボックスと同じようなもの。家庭用冷蔵庫のように側壁とかドアの密着シール部などに電気的な装置が埋め込まれているというようなこともなく、ある意味安心して固定するためのビスを打ち込めるということだろうか。冷却能力から言って、ドアが凍り付いて開かなくなるなんて事もあり得ないしね。

●This is not original fixing screw. 冷蔵庫を収めるキャビネットは、左右側面外側に30mm近く対流層ができる様に固定してある。冷蔵庫後面には取り付けビスはなく、この前面だけで固定するにはやはりノーマルビスだけではボクだって不安を感じる。太く長いビスで、外側から締め込んでいるわけである。

 ビスを外してフロントパネルを撤去すれば、スポンと抜けてくるかと思いきやそんな事はない。3ウェイ冷蔵庫なわけで、DC12V、AC100V、LPGの配線と配管が接続されているのだから。さらに、chimneyの延長管が大抵外へ排気するために接続されている。これらがどうなっているかジワっと動かしながら観察しよう。無理な力を入れて動かすのは禁物だ。
 それと自分でやってしまった失敗だが、作業開始前に電源供給は絶っておこう。ボクの場合、サブバッテリーを切っていなかったために、エラい火花を飛ばして自分でビックリ、ケガこそしなかったもののかなり危険な目にあった。

●一番面倒なLPGライン。この写真で見ると、左の細い供給管を外すことになるのだが、専用レンチの様なものがなく水道レンチで代用。そのため本当にコジる様な無理な力を入れるのはご法度。

 キャビネット下に設置することの多いヨーロッパタイプの3ウェイ冷蔵庫の場合、その上にコンロがある事も多々ある。同じLPGラインであることを考えると理にかなっている。が、熱いものと冷たくしたいものが背中合わせなわけで、その間にはグラスウールが断熱材としてタップリ入れられていた。
 冷蔵庫本体ケースの断熱性ってそれほど高そうには見えないので、もしかして現代の薄くてえらく効果のあるシートとかを、壁面や熱交換器のある背面にまで貼りこむとずっと性能が良くなるのでは? とにわかに思っているのだがその真相やいかに。

●取り外した冷蔵庫背面、加熱チューブ内にchimneyがあり、その中にワイヤーでネジられたなにやら不思議なバッフルが仕込まれている。どうやらLPG燃焼で温められた熱気が上昇するときここに当たってスワロー効果を生み出し均等に温める、らしい。

 冷蔵庫を取り出したら、最初にやるのはお掃除、まずは煙管内のサビ落とし。ぶら下がっているバッフルを抜いて、柔らかめのワイヤーブラシなどでスコスコ…ギョエェ〜〜っ! な量のサビが出てくること間違いなし。あんまり真剣にやると、煙管そのものが消滅するのではないかと思うくらい。
 掃除後、耐熱塗料でも吹いておきたいところだが、再使用開始時に相当匂いが出そうなのでやめておいた。だってもうそろそろ20年選手、製造元に以前取材に行ったとき「えっ!? まだ動いてるの?? 本当に性能出てる???」と10年ちょっと経過したときに言われたくらいで、今使えているのはもうけものの話なのかもと思ったからでもある。

 イヤァ、冷蔵庫整備の話になると長くなるなぁ。濃厚です、ウェブで話すと何ページにもなりますね。というわけで次回に持ち越しです。意外とそっちが最重要なことだったりもする気がする。